2022年 私の10冊 その5

Eric Hobsbawm  Uncommon People

Eric Hobsbawm  Uncommon People

 この本はだいぶ前に手に入れ、前半部分は読んだのですが、今回、ブログのコンテンツのためにジャズに関するエッセーがないかと探したら、丁度都合の良いものがあったので、読み返しました。エリック・ホブズボームはマルクスに傾倒し、共産主義者でもあった英国の歴史家で、『極端な時代』などの著書が有名ですが、ジャズ評論家としての一面もあり、『ジャズ・シーン』という本も出しています。Uncommon Peopleは、前半で革命家や社会主義者を取り上げ、後半はジャズに関する評論、書 評となっています。歴史家ですから、ジャズに関するものでも時代背景の分析は鋭く、この本が出版された1998年前後のジャズ衰退の理由を的確に述べています。「マイノリティのためのマイノリティの音楽」であるジャズが今後音楽の主流を占めることはまずないと思いますが、最近、ジャズの巨匠たちの未発表音源がいろいろ発掘されているので、まだまだサプライズがあるものと期待しています。

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