2022年2月7日 / 最終更新日時 : 2023年1月24日 shig 今年の「私の10冊」 2021年 私の10冊 その4 ④ 広田照幸 『陸軍将校の教育社会史』 (ちくま学芸文庫) この本の裏面に、「天皇制イデオロギーの「内面化」が、戦時体制を積極的に担う陸軍将校を生み出したというのは真実か。本書は、膨大な資料を緻密に分析することを通じて […]
2022年2月7日 / 最終更新日時 : 2023年1月24日 shig 今年の「私の10冊」 2021年 私の10冊 その3 ③ 芳賀徹 『外交官の文章』 (筑摩書房) 副題は、「もう一つの近代日本比較文化史」で、取り上げているのは幕末から先の大戦まで、海外との接点を持ち、日本の近代化に何らかの貢献をした人々、栗本鋤雲、福地源一郎、久米邦武、 […]
2022年1月31日 / 最終更新日時 : 2023年1月24日 shig 今年の「私の10冊」 2021年 私の10冊 その2 ② 夏目漱石 『漱石文明論集』 (岩波文庫) 『目くじら社会の日本』という本を読みました。目くじらとはすなわち世間のことで、現代の日本で世間が「暴走」し、同調的圧力が強まっていることに警鐘を鳴らす目的で書かれたものです。 […]
2022年1月31日 / 最終更新日時 : 2023年1月24日 shig 今年の「私の10冊」 2021年 私の10冊 その1 年末にその年に読んだ本の中から感銘を受けた10冊を選び出し、小文を付して紹介するという会に数年前から参加しています。本稿はその会で紹介した、今年の私の10冊です。 今年は、①から⑤が和書、⑥から⑧が洋書、⑨と⑩がコミ […]
2021年12月27日 / 最終更新日時 : 2022年9月25日 shig シニア社会学会 『目くじら社会の人間関係』を読んで漱石を考える 《「世間」の暴走は止められないか》 この著書の趣旨をまとめると、 明治以降の急速な官製近代化すなわち西欧化(脱亜入欧)によって士農工商の身分制度に基づく伝統的共同体が解体されるとともにその共同体における明確な掟(準拠枠 […]
2021年12月20日 / 最終更新日時 : 2022年9月25日 shig シニア社会学会 和辻哲郎『人間の学としての倫理学』を読んで (3) 和辻哲郎の「倫理学」に触れた後で 〈『おらおらでひとりいぐも』を再読する〉 昨年、本作を、「甘えの関係」にどっぷりつかっていた老女がそこから抜け出し、自分を取り戻す話として読んだが、これだと、集団主義的文化圏にある […]
2021年12月20日 / 最終更新日時 : 2022年9月25日 shig シニア社会学会 和辻哲郎『人間の学としての倫理学』を読んで (2) 人間の学としての倫理学 内容を云々する前にまず述べておきたいことは、西洋思想由来で明治時代に生み出された漢字翻訳語とその漢字が本来持つ意味が入り混じり、論の道筋が掴みにくいということで、これは本書に限らず日本語の思想・ […]
2021年12月20日 / 最終更新日時 : 2022年9月25日 shig シニア社会学会 和辻哲郎『人間の学としての倫理学』を読んで (1) まず「倫理学」とは? 〈倫理(学)〉 道徳 – 社会慣習として成立している行為規範。 倫理学 – 善・規範・道徳的言明といったものについて研究する学問。 倫理 (科目) – 日本の高等 […]
2021年12月13日 / 最終更新日時 : 2022年9月25日 shig シニア社会学会 『君たちはどう生きるか』を再読する~透けて見える時代性~(4) 最後に:問題提起こそこの本の狙いだと気が付いた などなどと、ここまで批判的に書いてきたのだが、気が付いたことがある。 この本で最も印象に残るのは、叔父さんの解説でもなく、水仙の話でもガンダーラの話でもない。冒頭にコペル […]
2021年12月13日 / 最終更新日時 : 2022年4月17日 shig シニア社会学会 『君たちはどう生きるか』を再読する~透けて見える時代性~(3) ③「世界は自分中心に回っていない」人間分子の法則と言う気づきがありながら、「自分がいい人間になる」との自己中心的な倫理観に落ち着いてしまうこと ■異分子間のあつれき、つまり社会問題が個人の問題にすりかえられている 制裁 […]