2024年の読書(3)
ヒー・ロフティング The Voyage of Doctor Dolittle
長年(小学生のころから)その存在を知りながら、読まずにいたのはドリトル先生もので、おそらく、皆読んでいるから読まなかったのだろうが、NHKの番組(100分de名著)をきっかけにこの歳で読んでみようかと本屋に行った。しかし、並んでいるのはハリー・ポッターシリーズばかりで(パディントンとクマのプーさんはあった)、ドリトル先生などどこにもない。児童書にもバラエティが無くなりましたねえ。それで、東京まで出かけて、The Voyage of Doctor Dolittle(ヒュー・ロフティング)を手に入れた。
なるほど、読ませるが、ひょうひょうと筆の赴くまま書いており、自由なところはなんだか『ヤシ酒飲み』のようだと思ったが、終わりに近くなるとプロットが前面に出てきてやや鼻につくようになったのが残念だ。ロアルド・ダールも子供向けに本を書いているが(The Witchesがいい)、彼が面白がって書いているのがわかり、結構残酷で、道徳も教訓もなく、大人の目から見れば飛躍ばかりで荒唐無稽だが、そこがいいのだし、その方が子供も好きだろう。